43 磯島家、子どもたちの“踊り”

磯島家、子どもたちの“踊り” 磯島家、子どもたちの“踊り” 磯島家、子どもたちの“踊り” 磯島家、子どもたちの“踊り”
つくり手磯島心大朗いそじま こたろう
磯島 志太いそじま しいた
レコメンバー中村大地なかむら だいち

推薦文

ダンサー・磯島未来さんのふたりの子どもは、親の影響で複数の地域の芸能に触れて育っている。家でするふたりの遊びは“踊り”。そこでは種々の踊りが披露される。生まれた土地だけの芸能を習うのではなく、複数の芸能を習いながら生きていくことは稀有な気がして、とても惹かれる。

「踊りやるよー!」の言葉が合図になって、兄弟は毎晩“踊り”をはじめる。仮面ライダーのフィギュアを観客に、さまざまな民族芸能の演目を披露する。衣装の着付けや動きの指示は兄の心大朗くんが担当。心大朗くんは自宅がある大船渡で念仏剣舞を習っていてその影響が最も強いが、そのほかにも各地の芸能に触れているため、多様な動きがミックスされた独自の動きも生まれている。
ダンサーである母・未来さんは「志太が、こども園で踊るのはダンスで、芸能は踊りなんだと言っていて。同じ踊りなんじゃないの?と聞いたら、違うと。彼の中では、心大朗と声を掛け合って始める踊りは“芸能”で、園で踊るものや私の作品のことを“ダンス”と認識しているようです」と言い、兄弟を通して見える日々の発見を楽しみにしているという。
未来さんと一緒に作品制作をしたこともある中村さんは、さまざまな芸能やダンスを取り込みながら、日々アップデートされていく彼らの身体と“踊り”を、これからも見続けたいと思っている。