40 みちかのファンレター

みちかのファンレター みちかのファンレター
つくり手みちか
レコメンバーササキ

推薦文

みちかはアイドルが大好きな女性。毎日アイドルに向けて、A3用紙に思いをしたためている。その枚数は1年弱で3000枚超。膨大なファンレターは見るものを圧倒する。それは彼女の中にある“はかり知れなさ”に触れる感覚から来るものなのではないかと思う。

みちかさんは幼い頃からアイドルが好きで、仙台・宮城を拠点に活躍する『ぜんりょくボーイズ』の大ファン。イベントなどに足繁く赴き、所属している作業所でも、メンバーへ向けたファンレターを毎日綴っている。1日に書く手紙はおよそ20通にも及び、書いた手紙は自作の封筒に入れていく。
そんな彼女がこれを書きはじめた時期は、作業所が移転し、慣れ親しんだスタッフや仲間が入れ替わる時期でもあった。当初、同作業所のスタッフである佐々木さんは「ナーバスな心持ちを表す手段でもあったのかもしれない」と感じていたそうだが、書かれたものが増えていくにつれ、次第に「好き」というストレートな気持ちがエネルギーとなって表されたものに見えてきたという。
そして、みちかさん本人や他のスタッフとも話し合い、部屋いっぱいに広がるインスタレーション形式の展示に変換。歌うことが好きなみちかさんによるパフォーマンスと合わせ、その熱量を表現した。