38 音遊びの会のワークショップ

音遊びの会のワークショップ 音遊びの会のワークショップ
つくり手飯山ゆいいいやま ゆい(音遊びの会代表)
レコメンバー山路智恵子やまじ ちえこ

推薦文

知的な障害のある人を含むアーティストたちが月2回集まり、ワークショップを行っている。毎回変わる進行役が様々なアイデアで皆の演奏を空間に漂わせ、人と人との“関係”の間に新たな音楽が心地よく満ちる。私にとっては安心して夢中で遊べる数少ない場のひとつ。

神戸を拠点に活動する、知的な障害のある人やミュージシャンなどによる大集団、音遊びの会。2005年から活動を始め、日々ワークショップを重ねながら、各地で公演をし、CDやDVDの制作もおこなっている。多岐にわたる活動の基盤は何と言ってもワークショップで、月に2回、2時間程度のペースで開催され続けていて、自身もメンバーである山路さんは、「公演よりも魅力的な場なのでは」と感じているという。
毎回進行役となるメンバーが起点となって、音を出して遊ぶ。参加するのもしないのも自由で、何が起こるかは当日蓋を開けてみるまでわからない。山路さんは、「なにもかもが等価に存在する場と状況に強く惹かれる」と語る。音を出して遊ぶメンバーはもちろん、世間話をする親御さんたちも、なにもしないでぼんやりしている人も、音遊びの会がつくる場ではみんな一緒に存在することができる。
山路さんは、「音遊びの会をいつか仙台に呼べないかな」と思っている。