36 兄と妹

兄と妹 兄と妹 兄と妹
つくり手れんとあいみ
レコメンバーまみ

推薦文

れん6歳、あいみ3歳。ふたりはきっと仲が良い。でも、同じようなことをしていても出てくるものはぜんぜん違う。繊細で大らかな兄、大胆で気分屋の妹。ふたりがどんな未来を切り開いていていくのか。きっと私は忘れてしまうこともあるから、今ここに伝えてみたい。

兄のれんくんは絵を描くことが大好き。本やアニメのキャラクター、電車といった具体的なモチーフを、漫画などの手法を用いながらスケッチブックに描き続ける。そんな兄を横で見ていた妹のあいみちゃんも、一見なにかよくわからないような線を描き始める。ふたりの母親のまみさんがあいみちゃんに、「これはなに?」と尋ねてみると、「お母さんがいっぱい食べられますように」「まいこ先生に良いことがありますように」といった、他の人の幸せを願う言葉を口にするそうだ。
モチーフを描くことを主な目的とするれんくんと好対照に、あいみちゃんは描く時の感触や色自体を楽しんでいるようだという。まみさんは、「関係ないとは思いつつも、ふたりで補完しあっているところもある気もしています」と話す。
増え続けるふたりの絵を、「どうやって受け止めていったらいいのか悩みつつ、使い終わったスケッチブックに日付を入れるので精一杯」というまみさんは、絵を通して見えるふたりの一面を、より丁寧に感じ取っていきたいと思っている。