22 本多遼の毎日の創作

本多遼の毎日の創作 本多遼の毎日の創作
つくり手本多遼ほんだ りょう
レコメンバー本多紀子ほんだ のりこ

推薦文

遼の日常は家のいつもの場所でイラストを描くことで、その一心不乱な姿を見ることが家族の日常である。そのイラストは無駄な線がなくシンプルだが、温かさや表情の豊かさを感じ、特徴をしっかり捉えている。その鮮やかな色使いと可愛らしさに心が和み癒される。

遼さんは中学校から帰宅すると、リビングの作業スペースで絵を描きはじめる。幼い頃、絵描きうたから絵を描くことを覚え、小学校時代には毎日2冊の自由帳をクレヨンで埋めた。この6、7年はアイウエオ表や「ことばあつめ」のシリーズなどをどんどん展開中。遼さんのルールに則ってストックされた作品たちは、遼さんにとって、身体の一部のように大事なものだ。
母・紀子さんは、遼さんにとって何がよいのかを日々模索しながら、彼の傍らで創作の環境や発表の場を整えている。「遼は、絵を描く行為で自分自身を落ち着かせているんだと思います。私や他の人も、遼の絵を見るとホッと和むんですよね。いまでは、学校の友だちやその親御さんたちにも、遼くんといえば<絵>だよね、という風に認められてるんだと思います」近頃では、動物や人のモチーフに緻密な描写が増え、喜怒哀楽の描き分けも豊かになっているのだと、紀子さんは、遼さんの絵の上達ぶりを嬉しそうに語った。