3 國分悠太の絵

國分悠太の絵
つくり手國分悠太 こくぶん ゆうた
レコメンバー國分祐子こくぶん ゆうこ

推薦文

黒いサインペンで小さな字を書いていた彼が、突然絵を描き始めました。色とりどりのサインペンでA4用紙がカラフルに埋まっていきました。そして今、彼の手には黒いサインペン。絵はどんどんと小さくなり、絶妙な間のある黒と白の世界へと回帰!

悠太さんの作品が黒一色の文字からカラフルな絵へと変化したのは、通所している作業所での活動や仲間たちの創作に刺激を受けたことがきっかけにある。定期的に出かける家族との旅行も大きく影響していて、旅先で目にする風景や海外の絵はがきなどと、彼の身の回りのものや好きなモチーフが組み合わさることで、独特の絵の世界になるのだという。また、近作は黒一色に戻り、何を描いているのかも見えないくらい小さな点になってきているという。母・祐子さんは、悠太さんの絵の新たな変化を楽しみにしていると語った。

絵を見た人が、「これは何を描いているの?」と尋ねると、悠太さんは一つひとつ教えてくれる。「マンボウ」「まる」「天橋立」「うた」「エクレア」。あらためて聞き直していくと、普段から悠太さんの好むモチーフをよく知っている祐子さんにも、新しい発見があるようだった。